文系社会人のイベントレポート:ハンガリー国立大学医学部説明会編
きっかけはネットの広告だったか、雑誌だったか、新聞だったか
海外の大学の医学部を受験し、そこで学んで現地の医師国家試験に合格して日本に帰ってくる、逆輸入のような方法で医者になる、というものである。
以前に書いた記事
rodofaesculapius.hatenablog.com
の、3番目の方法に当たる。
新聞で取り上げられていたこともあり(朝日新聞日曜版GLOBE2016年7月3日号)、一度説明会に行くことにした。
なんだか高そうな場所の一室を使っている
大阪会場の今年度第一回目、9月10日に参加した。
会場にたどり着くまでにGoogleの地図を何度も見返し、大阪駅周辺をうろうろして、遅刻するかと思ったが、何とかたどり着いた。
会場はもっと広いのかと思いきや、学校の教室一室分くらいである。
説明会に来ていた人は、殆どが高校生(くらい)+保護者の組であった。保護者も大体は父母どちらも、という場合が多かった。全体で10組程だった。
説明会は全体的な概要説明、質疑応答、という感じで進んだ。
制度としてはまだまだ…だろうか?
どうも私は勘違いをしていたのだが、この説明会に参加するまで、
「現地の学生と医学部で一緒に授業を受けることができる」
のだと思っていた。
しかし、概要を聞いた結果、どうもそういう事ではないらしいと分かった。
現地大学の医学部が外国人留学生向けに英語で医学部コースを開講しているので、そのコースを受講し、単位を修得して卒業して現地の医師国家試験を受験する、というルートを取るようだ。
また、現地大学の医学部の外国人留学生向けコースには予備コースからの入学、医学部本コースの入学、と二種類ある。学力等の問題を加味する必要があるという事なのだろう。
そして、質疑応答で医学部受験においても、普通の大学受験においても非常に重要な「費用面」の問題を尋ねてみた。というのも、大学に進学するのはカネがかかるのである、自分の貯蓄(とはいえ新卒社会人なのでそんなにないが)で賄える金額かどうかが肝要である。
日本の国立大学の場合、入学金が約28万円、年間の授業料が約53万円だが、ハンガリー国立大学医学部本コースの場合、大学にもよるが授業料が$15,700~$17,900かかるのである。(下記リンク参照)
リンク先にも書いてあるが、$1=110円で換算すると、1,727,000円~1,969,000円かかることになる。つまり授業料だけで年間100万円を超えるのである。
ハンガリー医科大学事務局の方の話によると、奨学金があるらしいのだが、その制度についても年度によって受給している人数も変化している上、どういう基準で受給可能なのかもあまり制度が整っていないらしい。
本イベントの意義&感想とか
ウワサの(?)海外大学医学部がどういうものなのかについては良く知ることが出来たが、この方法も私にとっては、取ろうとは思えない選択肢になった。
やはり第一に「資金面」の問題が出てくる。到底払えそうにない額だ、貯金も追いつかなさそうである。かといって奨学金の制度がちゃんと使えるかどうかも不明である。
次に、「勉強内容」の問題がある。現地学生と一緒に勉強できるならまだしも、留学生向け英語コースとなると、海外で勉強できる楽しみも半減、どころか4分の1減である。そうなると同じ国出身の学生同士で固まって過ごす、みたいになりそうでどうも気が乗らない。
そしてこんなところで後悔
11月23日に大学別の個別相談ブースを兼ね備えた医進フェスタが開催されていたようなのだが、その頃適応障害で異常に弱っていたためイベントを見落としていたことについ最近気が付いた。再受験生のことについていろいろと聞いてみようと思っていたのだが…
次の記事で自分が採る方針について述べたい。
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そして今晩はピアノアレンジ曲を流しながら。
文系社会人のイベントレポート:医学部学士編入編
参加したのが約半年前だがイベントについて書いてみる
更に言えば、参加したのはこのブログが開設される前になる。
rodofaesculapius.hatenablog.com
此方の記事で医者になるための方法の一つとして、「日本の大学の医学部に編入学し、卒業する」というものを挙げた。所謂「学士編入」である。
その学士編入とはどのようなものなのか、それを知るために河合塾KALSの新大阪校で行われるイベントに参加してみた。
10年先を考えて行動せよ
新大阪駅で昼食を済ませ、河合塾KALS新大阪校に向かうと、教室は満席に近かった。見た感じ自分よりも年上の人が多く、男女比では男性の方が多かった。
最初に大阪大学大学院医学系研究科の教授による話があった。パワーポイントを用いた大阪大学の歴史やら医学部の歴史の説明、教授の専門についての話など興味深い話題が多かった。*1
最後に質疑応答の時間があり、3人ほどが質問をしていた。自分も「手術をする上での手先の器用さはどうやって訓練するのですか、そもそも手先が不器用だと医者になった時に不利ですか」と聞きたかったが、「まずは合格して医学部生になることが大事です」と言われた際のダメージを考慮して尋ねなかった。
質疑応答の中に「医学部受験において年齢は問題となりますか」という興味深い質問をされている方が居た。
その方に対する答えとして、「年齢は関係ない。最近卒業された方の中には60代の方も居た」という答えがあったので、自分としては少し安堵した。残りは実力だけか。
教授の話の中に、「10年先の自分がどうでありたいかをよく考えなさい、それを見据えて日々の行動を決めなさい」といったような内容の話があった。
どのような医者になりたいのか、それでどうしたいのか。入学することが前提条件であり、入学しなければ話にならないのは明白だが、それらを決めず入学しても目標を見失うだけであろう。深い言葉であった。
合格者の話と、講師の話
その後は講師の話と合格者の話という、こういったイベントにはよくある構成だった。
講師の話を要約すると、学士編入は情報が少ない上に、手に入れるのも難しい場合が多い、とのことである。また、一般入試と学士編入試験、両者の関係性などについても説明されていたので、要点をここにまとめておきたい。
- 数学の有無→一般入試にはあるが、学士編入試験にはない
- 両立は難しい→学士編入試験の試験時期は夏~秋、一般入試(国公立)の試験時期は冬、と分断されている上、問題の性質も異なるため
また、面接や小論文の対策にもつながるであろう話もされていた。
「自分の専門を変えてでもやりたいことは何か」
社会人の場合は積み上げてきた経験や叩き上げてきたスキルがある。それらの専門、謂わば自分の「武器」を、捨ててでも医者になりたい理由があるのか。これもよく考えなければならないなと思った。とはいえ、自分はまだ社会人になったばかりなので大した専門があるかと言われればそんなにないなぁ、という感じであるが。
合格者による合格体験談は、一人は大阪大学、もう一人は滋賀医科大学の人によるものだった。
二人の話を要約すると、
- 自分を知る
- ストレスを溜めない
- 周囲に流されない
- 点数を上げる
- 自分の弱点から目を逸らさない
- なりふり構わず徹底的にやり抜く
- 自分で考えてやり抜くことのみが結果を出すことに繋がる
とのことである。
これは学士編入試験に限らず、普通の試験でも通じるものがある。
あとは、面白い勉強方法として、「TwitterでNature等をフォローし、それらが呟く論文を読む」というものがあった。
本イベントの意義&感想とか
結果として、学士編入試験についてよくわかるイベントだった。
河合塾KALSの役に立つ資料も貰えたし、会場では使用されているテキストの閲覧も可能だった。また、全体のイベントが終了した後は河合塾KALSの講師や合格者に個別に相談することが出来るブースもあった。
しかし、同時にこのイベントに参加した結果、私は学士編入試験を経て医学部に進学する、という方法を取ろうとは思わなくなった。
科目ごとの向き不向きや、新たに勉強しなければならない科目が多いこと、情報が少ないこと(それ故に予備校に頼らなければならない上に費用がかさむこと)を鑑みると自分には不利な点が多いと分かった。
とはいえ、新大阪駅で美味しいものも食べられた上に、選択するにあたっての情報も手に入ったので全体としては満足のいく一日だった。
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隣でFFXVをプレイする様子を聴きながら
文系社会人、休職する
お久しぶりです、随分とご無沙汰しております。
前回の更新時になんとなく方向性が見えた云々と書いたが、それ以降目に見えては何も進んでいない。
また、前回「前々回の更新から前回の更新までにイベントに参加した」と記したが、実際イベントに参加した日時を確認すると、一回目のイベントはこのブログ立ち上げよりも前になっていた。*1
一応参加したイベント及び日付を明記すると、
2016年7月31日 河合塾KALS 医学部編入・学士編入のすべてがわかる1日
2016年9月10日 ハンガリー国立大学医学部説明会
の2つになる。
次以降の記事で、それらのイベントに参加しようと思った理由、それらのイベント内容の概要、イベントに参加した結果考えた事柄などを書いていきたい。
文系社会人、休職する
いきなりトンデモな見出しとタイトルをつけてしまったが、今回の本題はどちらかというとこちらである。ブログ開設後4番目の記事でいきなり書くことか、というツッコミを受けそうだが、事実である。
2016年4月に新卒採用として働き始めたが、
- 業務をマトモに教えてもらえないまま、最前線に立たされる(業務内容に関する研修が半日もない)
- 残業時間が60時間を超えた月があった、残業代が付かない月があった
- 業務を教えてもらえない割には、そのことで叱責される
等が続き、
- 仕事中の手の震え
- 動悸
- 不眠
- 吐き気
- 訳もなく泣き出す
- 冬場にも拘らず背中に異常なほど汗をかく
といった症状が出始め、10月の半ばに心療内科を訪れた所、「適応障害」「抑うつ反応」という診断を受けた。
何とか年内は仕事を頑張りたい、何とか年度終わりまで続けて頑張りたい、と思い、通院を続けカウンセリングを受けていたが、12月に入ってからは悪化の一途をたどり、食欲の減退、体調不良(吐き気だけでなく下痢も)、といった症状が出た。また、理不尽な叱責、仕事内容がわからないものについては尋ねても先輩職員が教えない、先輩職員の仕事の尻拭いを分からないまま続ける、といった状況になってしまった。趣味に関してもめっきりやる気が起こらず、家族や友人からは心配される一方であった。*2
身体面でも精神面でも非常に厳しい状態が続いていることを医師に相談したところ、「一度職場から離れてみてはどうか」という結論に至り、休職する運びとなった。
現在の所、3月中旬まで休職という形になっているが、今後どうなるかはわからない。
ストレスの原因である「理不尽な状態及び現在の職場環境」を取り除く・改善することが出来れば問題はないのだろうが、配属の転換が起こりうるかどうかは分からない。もしかしたら何の状況の改善も見られないまま、元居た部署に戻らなければならないのかもしれない。非常に先行きは不透明で、何とも不安感ばかりが募る。また、自分自身の適応力を高めようにも、元々割と楽天的で、大抵の事柄は乗り越えてきた自分が、此処まで追い詰められていたのか、と驚愕するほどである、高めた所で環境に潰される気がしてならない。
それでも、医師を目指すのか?
この問いには、全力で「はい」と答える。こんな精神状態で医師を目指せるのか、と思われるかもしれないが、その希望まで捨てると命が危険になりそうな気がしてならない。環境を変えることで治療が進む、ということならば医師になるべく勉強をして、将来を見据え前に進もうと行動することは「治療」になるのではないか。
そして、ベタな話かもしれないが、現在通院中の心療内科の医師と対面し、初対面にも拘らずいきなりぶわーっと泣き出した私を見ても冷静に、されど的確に今後どうすればいいのかを伝えてくれたその姿勢を見て、「やっぱり医師になりたいなあ」と思ったのである。
治療が進むか否か、医師になれるか否か、今後どうなるか、わからないことは数多くあるが、少しずつ前に進んでいきたいと思う。
今回は長文で、しかも内容のまとまりが無い文章になってしまった。
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クラッシックは元々好きだが、たまには昔自分が演奏した曲でも聴きながら。(どうやら治療にも良いらしい)
文系社会人、方向性がぼんやり見えてくる
お久しぶりです、ご無沙汰しております
前回の更新から随分と日が空いてしまった。
その間に医学部関連のイベントに二つ参加したので、それに関する記事を後日書こうと思う。(殆どうろ覚えな気もしないでもないが…)
本日久しぶりに画面に向かったのは、前回の更新から数か月、自分なりに方針が見えてきたような気がするからである。
イベントに参加したり、色々試験*1を受けてみたり、日々を過ごしたりしているうちにどうやって医学部進学を果たすかが見えてきたような気がするのである。
よく「本業と関係ないことをやっていたら本業のアイデアが浮かんできた」みたいな話をよく聞くが*2、まさにそんな感じといったところだろうか。
やっぱり王道を征く
前回の記事で、医者になるための方法を幾つか提示した。
rodofaesculapius.hatenablog.com
その中の一つにして日本に住む多くの人が一番最初に思い浮かべるであろう「医者になる方法」で私は医者を目指そうと決めた。
大学入試センター試験を受験し、大学独自の試験を受験し、医学部に進学して医者になるという方法である。
王道のルートを選択した理由はまた後日の記事で。
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Alexandrosの「ワタリドリ」を聴きながら
文系社会人、ルート選択について考える。
医者になるにはどんな方法があるのだろうか
取り敢えず自分の知っている医者になる為の方法を書き出してみることにした。
医師になるには医師免許が必要で、医師免許の取得には医学部に入学し、医師国家試験に合格し、医学部卒業後研修医の期間を経なければならないはずである。
(参考にしたサイト)
受験生にとっては、上記の医師法のページの、第11条が肝要で、医師国家試験を受験するために第一項か第三項を満たす必要がある。*1
第十一条 医師国家試験は、左の各号の一に該当する者でなければ、これを受けることができない。
一 学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)に基づく大学(以下単に「大学」という。)において、医学の正規の課程を修めて卒業した者二 医師国家試験予備試験に合格した者で、合格した後一年以上の診療及び公衆衛生に関する実地修練を経たもの三 外国の医学校を卒業し、又は外国で医師免許を得た者で、厚生労働大臣が前二号に掲げる者と同等以上の学力及び技能を有し、且つ、適当と認定したもの「医師法」より
つまり、日本の大学の医学部に入学して卒業するか、外国の大学(医学校或いは医学部)を卒業するか、外国で医師免許を取るかして厚生労働大臣の認定を得なければならないということである。(実際は試験になると思われる)
ここで私が取りうる方法は大きく分けて三つになる。
- 日本の大学の医学部に入学し、卒業する
- 日本の大学の医学部に編入学し、卒業する
- 外国の大学(医学校或いは医学部)に入学し、卒業して認定を受ける
漏れなくダブりなく、の考え方から行けばこの三つのうちいずれかのルートを取れば医者になれるであろうということである。そのルートがどれほど困難なものになるなのかは別として。
今後、本ブログではこの三つの方法のうち私がどの選択をするのか、も含めて紹介していきたいと思う。
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*1:第二項は、それに該当する方法が困難であると思われたため、第一項と第三項を念頭に置いて考えることにした
文系社会人、挨拶と簡単な自己紹介をする。
ご挨拶。
こんにちは。あるいはおはようございますかこんばんは。
アスクレピオスの杖と申します。ゲームの武器ではありません。
どうしても医者になりたい、一生の職業を医師と定めたい、そう最初に思ってから、もう何年がたつことやら。
高校時代は理系として過ごし、浪人・大学時代は文系として過ごし、卒業論文まで書いてしまいました(楽しかったですが)。
今年の四月より新卒社会人として働きだして4か月、本当はもう少し早くにこのブログを立ち上げるつもりだったのですが、残業やら休日出勤に追われ時間がたってしまいました。
本ブログは文系大学卒の新卒社会人がいかにして医学部に進学するのか、をテーマに書いていきたいと思います。
とはいえ、合格を勝ち取った身、というわけではありません。
これから勉強をしてこれから受験を行うのです。勿論、数か月先、一年先、二年先も現在のような意気軒昂状態が続くかどうかわかりません。
環境の変化、周囲の人間模様の変化から医学部進学を諦めることを余儀なくされてしまうかもしれません。
一寸先は闇、明日のことは明日にならなければわからない。それでも私は医学部進学を目指し、いずれは医師になるという目標を立て、それに向かって邁進していきたいと思っております。
最終的に医師になることが出来るのか、それとも医師になることを諦めるのか。
本ブログの結末がどうなるかはわかりませんが、最後まで見届けてくださると嬉しいです。
本ブログを閲覧される上での注意点
・情報を何かしら載せるかもしれません、しかしその情報はブログ記事が公開された当時私が調べた状態で最新というだけで、情報の確度や信憑性についてはご自身で判断されるようお願い致します。
・本ブログ記事の無断転載は固く禁じております。転載するだけの価値があるとは思えませんし。
・本ブログに掲載されている情報に基づいてご自身で行動された結果生じた如何なる損害についても当ブログ及び私、アスクレピオスの杖は一切の責任を負いませんので、悪しからずご了承ください。
皆様が楽しんで当ブログの記事を閲覧してくださるよう心より願っております。
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Animaを聴きながら